横浜市立みなと赤十字病院様のLOX-index®を活用した生活習慣改善指導の事例
横浜市立みなと赤十字病院様のLOX-index®を活用した生活習慣改善指導の事例
LOX-index®を導入されたきっかけを教えてください。
私の専門は消化器内視鏡です。2006年に当健診センターに着任し、予防医学に携わるようになりました。その後、様々な経験の中で「一次予防」が何よりも大切であると認識するようになりました。やはり予防を推進してく上では、動脈硬化の進行に対する早期の介入というのは、がんの早期発見と同じくらい重要な意味をもつと考えるようになったのです。
最近は、消化器内視鏡だけでなく、がんを含む生活習慣病やメタボリック症候群、動脈硬化性の疾患、さらにはそれらと関連が強いとされている脂肪肝についてが私の研究テーマともなっています。
また、当院は神奈川県が推進する「未病産業研究会」の会員にもなっており、脳梗塞・心筋梗塞の発症リスク検査のLOX-index®はまさに未病対策に貢献出来る検査であるという考えのもと導入に至りました。
検査のご活用方法を教えていただけますか?
人間ドック・健康診断のオプションとして受診者の方にご案内をしています。
待合室にパンフレットを置いたり、当センターで発刊している「みなと健診センターだより」にも案内を掲載しています。また、昨年度の人間ドックの受診者に向けたリマインダーにも新しい項目としてPRをしています。
検査後には、動脈硬化が進行していると思われる方に対しては、ご希望に応じて保健師・看護師による生活習慣指導を行っております。検査結果に一喜一憂するのではなく、頸動脈エコーやMRA等他検査と併せて総合的に判断することが大切であるといったアドバイスを行っています。
受診者の方の評判についてお聞かせいただけますか?
2016年4月に導入したばかりですが、評判は良いと思います。とりわけ年代でみると50代~60代の男性から好評ですね。働き盛りの方には脳梗塞・心筋梗塞というと、やはり気になる疾患であるのかもしれません。もちろん、まだきちんと統計をとれているわけではないのですが、もしかしたら家族歴のある方も気になって受けてくれているのかもしれませんね。
また受診者の方々にとっても、血液検査で簡単にご自身のリスクがチェック出来ることは大きなメリットだと思いますね。結果判定もグラフで表示されているので一目でリスクが分かること、今後のアドバイスが記載されていることは、健康を意識して頂くうえでも重要だと思います。今後もより多くの人に受けて頂き、無症状のまま進行してしまう動脈硬化のリスクの早期発見に繋がることを期待しています。また、継続的な受診が、生活習慣改善の動機付けになっていってほしいとも考えています。
今後の展望をお聞かせいただけますか?
これからも健康管理を通じて予防医学の発展に貢献していきたいと思っています。私たちのような予防医学に携わる者の使命は、地域住民の皆様の疾病予防や健康の維持増進をお手伝いすることです。当センターは何よりも受診者の方々に対して「健康であること」、その重要性の啓発に尽力しています。
健康であることは、自分自身のためだけではなく、ご家族やご友人、仕事の同僚にとっての幸せでもあります。心と体が健やかで、仕事に専念でき、家族や友人と笑顔で楽しい時間を長く共有できるような、満足度の高い人生作りをスタッフが一丸となって支援したいと考えています。
そのためには、LOX-index®を始めとしたリスク検査を通じて、「病気になる一歩手前」の「未病」の概念を皆様に広く知って頂きたいと思っています。未病を治すことの重要性について理解が深まり、受診者の方の行動変容につながり、長期間に渡って健康を保てるよう今後もお手伝をしていきたいと思っています。